発電用設備規格委員会の活動方針
2010年3月
発電用設備規格委員会
委員長 森下 正樹
日本機械学会 発電用設備規格委員会は,1997年10月に設置されて以来,発電設備の安全性・信頼性の一層の向上の基礎となる技術規格の整備制定と不断の高度化を通じて,国民社会及び産業社会の公益に貢献することを目的として活動している。
この目的に照らし,最新,最先端の技術に工学的判断を加えて産業界に必要な規格を自主的に整備制定する。その際,発電用設備の健全性に関わる,材料,設計,製造,建設,試験・検査,および運転,維持・保守,廃止までの一連の技術活動を俯瞰したうえで,技術的に思想が一貫し,バランスのとれた合理的な規格の体系的な整備制定を目指すものである。
産業界を中核とし,これに国をはじめとする規制機関,検査機関,並びに大学及び中立的な研究機関等の委員で構成される発電用設備規格委員会が策定する規格は民間規格であり,これは,国の規制活動における,技術基準の性能規定化と民間規格の活用,との方針と対をなすものである。従って,発電用設備規格は,国の権威に依拠することなく国民の信頼と支持を得るものでなければならない。
発電用設備規格が国民の信頼と支持を得るためには,規格の技術的な正当性はもとより,その策定過程において「公正」,「公平(中立)」,「公開」の原則を遵守することが基本である。これを実現すべく,発電用設備規格委員会では運営規約を明確に定め,これに忠実に従った委員会運営を行っている。
産業活動においては,安全性の確保はもとより,経済的合理性の追求も重要である。経済活動が国境を越えて世界的な規模で展開される今日においては,我国の産業の国際的競争力の維持向上の視点も忘れてはならない。そのためにも,発電用設備規格は国際的整合性と技術的優位性を目指した開発整備が重要である。
本来,技術規格には唯一の正解はない。工業技術も同様である。考えられる多くの選択肢の中から,その時々の環境に応じて最適の対応を選択することを可能にすることが最良の技術規格であり,国民の安全確保と産業の発展を両立させる方法に他ならない。発電用設備規格委員会は,この目標を達成するために自由活発な議論を通じ合意形成に最善の努力を傾注することを常に要求され,それに応えなければならないと考えている。
発電用設備規格委員会は,技術審議を行う場として専門委員会を持ち,常に最適の技術規格を用意し,発電用設備の信頼性の確保と関連産業の発展を促進することで,国民に貢献することを目標に,今後とも活動して行きたい。
以上